【薬剤師が解説】身近だからこそ気をつけたい便秘症!注意点と対応策は?

薬・健康

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日本消化器病学会関連研究会の『便通異常症診療ガイドライン2023―慢性便秘症』、厚生労働省・医薬品医療機器総合機構(PMDA)の公開資料などを参考に執筆しています。

「数日排便がなく、お腹が張って苦しい」「市販の便秘薬を使い続けても大丈夫?」と悩んでいませんか。

便秘は身近な症状ですが、原因や体質によって適した対処法は異なります。市販薬の使い方によっては副作用が起こることがあり、便秘の背景に病気が隠れている場合もあります。

この記事では、便秘の判断に役立つ便の形状、受診を検討したい症状、薬剤性便秘、生活習慣の見直し方、市販の便秘薬や健康茶を使用する際の注意点を、薬剤師の視点から解説します。

  1. この記事のポイント
  2. 1. 便秘とは?排便回数だけでは判断できない
    1. Rome IV基準では何を確認する?
  3. 2. ブリストル便形状スケールで便の状態をチェック
  4. 3. 便秘で受診を検討したい危険なサイン
  5. 4. 飲んでいる薬が原因の「薬剤性便秘」
  6. 5. まず見直したい生活習慣
    1. 食物繊維を含む食品を取り入れる
    2. 水分は適切に摂取する
    3. 便意を我慢せず、排便の習慣をつくる
    4. 無理のない範囲で体を動かす
  7. 排便用踏み台でトイレの姿勢を見直す
    1. 排便用踏み台の効果はどこまでわかっている?
    2. 排便用踏み台の基本的な使い方
    3. 排便用踏み台を選ぶときのポイント
  8. 6. 市販の便秘薬の種類と選び方
    1. 刺激性下剤は必要最小限に
    2. 市販薬を使っても改善しない場合
  9. 7. 酸化マグネシウムと高マグネシウム血症
    1. 高マグネシウム血症で注意したい症状
  10. 8. 「便秘茶」「ダイエット茶」を選ぶときの注意点
    1. 大腸メラノーシスとは?
  11. 9. 整腸剤・プロバイオティクスは便秘に役立つ?
  12. 10. 薬剤師・医療機関に相談する目安
  13. よくある質問
    1. Q. 毎日排便がないと便秘ですか?
    2. Q. 便秘薬は飲み続けると効かなくなりますか?
    3. Q. 子どもや妊娠中でも市販の便秘薬を使えますか?
    4. Q. 酸化マグネシウムは市販薬でも注意が必要ですか?
  14. Q. 便秘茶は毎日飲んでも大丈夫ですか?
  15. まとめ:便秘は原因に合わせた対処が大切
  16. 参考文献・出典
  17. 免責事項

この記事のポイント

  • 便秘は排便回数だけでなく、便の硬さ、いきみ、残便感などを含めて判断します。
  • 血便、意図しない体重減少、強い腹痛、嘔吐などがある場合は、医療機関への受診が必要です。
  • 一部の処方薬や市販薬が便秘の原因になることがあります。自己判断で処方薬を中止しないでください。
  • 刺激性下剤は、耐性や習慣性を避けるため、必要最小限の使用が基本です。
  • 酸化マグネシウムでは、高マグネシウム血症に注意が必要です。高齢者や腎機能が低下している方は特に注意しましょう。
  • 便秘茶やダイエット茶にも、下痢や腹痛を引き起こす成分が含まれる場合があります。

1. 便秘とは?排便回数だけでは判断できない

日本消化器病学会関連研究会の『便通異常症診療ガイドライン2023―慢性便秘症』では、便秘を「本来体外へ排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態」と定義しています。

毎日排便があっても、強くいきまなければ出ない、硬い便しか出ない、排便後も便が残っている感じがする、といった症状があれば、便秘の可能性があります。一方、毎日排便がなくても、苦痛や排便困難がなければ、排便回数だけで便秘と判断することはできません。

Rome IV基準では何を確認する?

Rome IV(ローマIV)は、機能性消化管疾患の診断に用いられる国際的な基準です。成人の機能性便秘では、次の6項目のうち2項目以上を満たすことなどが診断基準に含まれます。

  • 排便時に強くいきむ。
  • 硬便または兎糞状便が出る。
  • 排便後も便が残っている感じがする。
  • 肛門や直腸がふさがっているように感じる。
  • 排便時に指で便をかき出すなど、手による介助が必要になる。
  • 自発的な排便が週3回未満である。

これらの症状は排便の25%以上で認められることなどが条件となり、症状の持続期間も評価されます。Rome IVは自己診断のためだけの基準ではありません。便秘が続く場合は、医師による診察を受けましょう。

2. ブリストル便形状スケールで便の状態をチェック

ブリストル便形状スケールは、便の形状をタイプ1〜7の7段階に分類する指標です。便の硬さを医療従事者に説明するときにも役立ちます。

タイプ便の特徴一般的な目安
1硬い粒がばらばらに分かれた便便秘傾向
2硬く、表面がでこぼこしたソーセージ状便秘傾向
3表面にひび割れのあるソーセージ状比較的正常な便
4滑らかで柔らかいソーセージ状・バナナ状比較的正常な便
5輪郭が明瞭な柔らかい小片食事や症状と合わせて評価
6輪郭が不明瞭な泥状便下痢傾向
7固形物を含まない水様便下痢

タイプ1〜2は便が硬い状態、タイプ3〜4は比較的正常な形状、タイプ6〜7は軟便・水様便の目安です。タイプ5は食事内容や排便状況なども含めて評価します。

ただし、便の形状だけで病気の有無や便秘の診断が確定するわけではありません。便の形、排便回数、いきみ、残便感などを合わせて確認しましょう。

3. 便秘で受診を検討したい危険なサイン

便秘の背景には、薬剤の影響や生活習慣だけでなく、大腸の病気などが関係している場合があります。次のような症状がある場合は、市販薬だけで対処せず、医療機関に相談してください。

症状・サイン対応の目安
血便、便に血が混じる痔などが原因のこともありますが、自己判断せず受診してください。
黒くタール状の便消化管出血の可能性があるため、速やかな医療機関への相談が必要です。
意図しない体重減少悪性腫瘍や慢性疾患などの可能性があり、受診を検討してください。
貧血を指摘された、息切れや立ちくらみがある消化管出血などの可能性があるため、医療機関で評価を受けましょう。
便通が急に変化した、便秘が新たに始まった年齢や症状に応じて、大腸などの検査が必要になることがあります。
便が細い状態が続く便の形状だけでは判断できませんが、持続する場合は受診してください。
激しい腹痛、繰り返す嘔吐、強い腹部膨満、ガスも便も出ない腸閉塞などの緊急性のある病気が疑われます。下剤を使用せず、直ちに医療機関を受診してください。

特に、激しい腹痛や嘔吐に加えて、便やガスが出ない場合は、救急受診が必要になることがあります。意識が遠のく、冷や汗が出る、呼吸が苦しいなどの症状を伴う場合は、救急要請も検討してください。

また、大腸がん検診の対象年齢である40歳以上の方は、便秘の有無にかかわらず、自治体などが実施する大腸がん検診を定期的に受けることが大切です。検診で便潜血陽性となった場合は、自覚症状がなくても精密検査を受けてください。

4. 飲んでいる薬が原因の「薬剤性便秘」

便秘は、治療のために使用している薬によって引き起こされることがあります。便秘が始まった時期と薬の開始・増量時期が重なる場合は、薬剤の影響も考えられます。

薬の種類主な使用目的便秘が起こる理由・注意点
オピオイド鎮痛薬がん性疼痛などの痛み腸管運動や腸管分泌を抑え、便秘を起こすことがあります。
抗コリン作用のある薬過活動膀胱、アレルギー、精神疾患など腸管運動を抑えることがあります。薬剤ごとに作用の強さは異なります。
一部のカルシウム拮抗薬高血圧、狭心症などベラパミルなど、一部の薬剤で便秘が問題となることがあります。
鉄剤鉄欠乏性貧血など便秘や腹部不快感などの消化器症状が出ることがあります。
アルミニウムを含む制酸薬胃酸関連症状など便秘を起こすことがあります。

上記以外にも、複数の薬剤の併用や、糖尿病、甲状腺機能低下症などの病気が便秘に関係することがあります。

便秘が気になっても、自己判断で処方薬を中止・減量しないでください。処方医や薬局の薬剤師に相談し、薬剤の変更が可能か、便秘に対する治療を追加する必要があるかを検討してもらいましょう。

5. まず見直したい生活習慣

便秘の改善には、食事や排便習慣などの見直しが役立つことがあります。ただし、生活習慣の改善だけで十分な効果が得られない場合もあります。症状が続くときは、薬物療法も含めて相談しましょう。

食物繊維を含む食品を取り入れる

野菜、豆類、きのこ、果物、全粒穀物などには食物繊維が含まれます。極端な偏食や欠食を避け、食事全体のバランスを整えましょう。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、成人の食物繊維の目標量は年齢・性別によって異なります。例えば、18〜29歳では男性20g/日以上・女性18g/日以上、30〜64歳では男性22g/日以上・女性18g/日以上です。

ただし、食物繊維を急に増やすと、腹部膨満感などが生じる場合があります。少しずつ取り入れ、症状に応じて調整してください。強い腹痛や腸閉塞が疑われる場合は、自己判断で食物繊維や下剤を追加しないでください。

水分は適切に摂取する

水分不足は便が硬くなる一因です。日常的に水分摂取が不足している場合は、適切な補給を心がけましょう。ただし、水分を多く飲めば必ず便秘が改善するわけではありません。心臓や腎臓の病気などで水分制限がある方は、主治医の指示に従ってください。

便意を我慢せず、排便の習慣をつくる

便意があるときは、できるだけ我慢せずトイレに行きましょう。朝食後など、時間に余裕のあるタイミングでトイレに座る習慣も役立ちます。強くいきみ続けることは避けてください。

無理のない範囲で体を動かす

ウォーキングなど、体力や体調に合った身体活動を取り入れましょう。運動だけで便秘が必ず改善するとは限りませんが、健康的な生活習慣の一部として継続することが大切です。

排便用踏み台でトイレの姿勢を見直す

トイレで強くいきまないと排便できない、便が残っている感じがするという方は、排便時の姿勢を見直すことも一つの方法です。そこで選択肢になるのが、足元に置く「排便用踏み台(トイレ用ステップ台)」です。

一般的な洋式トイレでは、座ったときに膝が股関節と同じ高さか、それより低くなることがあります。足元に踏み台を置くと膝の位置を高くしやすく、上体を少し前に傾けた姿勢を取りやすくなります。このような姿勢の変化が、排便時の力みを減らす助けになる可能性があります。

排便用踏み台の効果はどこまでわかっている?

排便用踏み台については、排便時の姿勢や力み、排便後の感覚などを評価した研究があります。2018年に発表された健康な成人52人を対象とする研究では、姿勢を変える器具の使用により、力みや排便後の残便感などに改善がみられました。

一方、2023年に発表された便秘患者41人を対象とするランダム化試験では、踏み台によって排便姿勢は変化したものの、模擬排便の所要時間や主観的な排便のしやすさに有意な改善は認められませんでした。

このように、研究結果は一様ではありません。排便用踏み台を使用すれば便秘が治る、あるいは誰にでも効果があるとはいえません。ただし、足の位置や前傾姿勢を調整するための補助用品として、試してみる選択肢にはなります。

筆者は子供用に設置していた踏み台を使用したところ、排便のしやすさは感じることが出来ました。

我が家で使用している踏み台

排便用踏み台の基本的な使い方

  • 足元を安定させる:両足が無理なく乗り、ぐらつきにくい踏み台を使用します。
  • 膝を少し高くする:足を踏み台に乗せ、膝が股関節よりやや高くなる姿勢を試します。
  • 上体を少し前に傾ける:背中を軽く前に倒し、肘を太ももに置ける程度の姿勢を目安にします。
  • 呼吸を止めずに排便する:強くいきみ続けず、自然な呼吸を心がけます。
  • 長時間座り続けない:排便できないときは無理にいきまず、いったん切り上げましょう。

踏み台の高さに一律の正解があるわけではありません。身長や便器の高さに合わせ、無理なく安定した姿勢が取れるものを選びましょう。転倒しないよう、使用時の安定性にも注意してください。

排便用踏み台を選ぶときのポイント

確認したい点選ぶときのポイント
高さ膝を無理なく高くでき、足裏を安定して乗せられる高さを選ぶ。
安定性使用中にぐらつきにくく、床で滑りにくい構造か確認する。
サイズ便器の形状やトイレの広さに合い、使用時に邪魔にならないか確認する。
収納・手入れ使用しないときに片付けやすく、汚れを拭き取りやすい素材か確認する。
耐荷重製品に表示された耐荷重や使用上の注意を確認する。

排便用踏み台は、便秘の原因そのものを治療する医療機器ではありません。排便時の姿勢を整えるための生活用品として、使いやすさや安全性を重視して選びましょう。

商品を選ぶ際は、安定性・高さ・サイズを確認しましょう。トイレの環境に合うものを探している方は、排便用踏み台の製品情報を比較してみるのも一つの方法です。

6. 市販の便秘薬の種類と選び方

市販の便秘薬には複数の種類があり、作用の仕方や注意点が異なります。代表的なものとして、浸透圧性下剤や刺激性下剤があります。どの薬が適しているかは、便秘の原因、症状、年齢、持病、併用薬などによって異なります。

種類代表的な成分特徴・注意点
浸透圧性下剤酸化マグネシウム腸内の水分量を増やし、便を軟らかくします。腎機能が低下している方や高齢者では、高マグネシウム血症に注意が必要です。
刺激性下剤センナ、センノシド、ビサコジル、ピコスルファートナトリウムなど腸管を刺激して排便を促します。腹痛や下痢が起こることがあります。耐性や習慣性を避けるため、必要最小限の使用が基本です。

このほか、便のかさを増やす膨張性下剤などもあります。腸閉塞が疑われる場合や、強い腹痛・嘔吐がある場合には、自己判断で便秘薬を使用しないでください。

刺激性下剤は必要最小限に

日本の便秘診療ガイドラインでは、刺激性下剤は慢性便秘症に有効とされる一方、耐性や習慣性を避けるため、必要最小限の使用とし、できるだけ頓用または短期間の投与とすることが示されています。

刺激性下剤を使うこと自体が直ちに問題というわけではありません。しかし、連日使用している、使用量が増えている、使用しても十分に排便できないといった場合は、薬剤の種類や便秘の原因を見直す必要があります。長期間の使用については、医師や薬剤師に相談してください。

市販薬を使っても改善しない場合

市販薬を使用しても改善しない場合や、便秘を繰り返す場合は、製品の添付文書に記載された使用期間・用法・用量を確認し、薬剤師または医療機関に相談してください。受診までの期間を一律に「2週間」と決めることはできません。警告症状がある場合は、使用期間にかかわらず受診が必要です。

便秘対策として食品や生活用品を紹介する場合も、商品の効果を過大に表現しないことが大切です。医薬品を広告・紹介する際は、薬機法や広告媒体・アフィリエイト提携先の規約を確認してください。

7. 酸化マグネシウムと高マグネシウム血症

酸化マグネシウムは、便秘症などに使用される薬です。一方、服用によって血液中のマグネシウム濃度が上昇し、高マグネシウム血症を起こすことがあります。

マグネシウムは主に腎臓から排泄されるため、腎機能が低下している方では特に注意が必要です。また、高齢者や長期間服用している方も注意が必要であり、腎機能が正常な方や通常量以下の服用でも重篤な症例が報告されています。

PMDAの医薬品情報では、酸化マグネシウム製剤の重大な副作用として高マグネシウム血症が記載されています。長期使用や高齢者では、必要に応じて血清マグネシウム濃度を測定するなど、適切な管理が重要です。

高マグネシウム血症で注意したい症状

  • 吐き気、嘔吐、食欲不振
  • 強いだるさ、筋力低下
  • めまい、血圧低下、脈が遅くなる
  • 強い眠気、意識がぼんやりする
  • 息苦しさ、呼吸が弱くなる

これらの症状があり、酸化マグネシウムを服用している場合は、服用を中止して速やかに医療機関に連絡・受診してください。意識障害や呼吸困難などがある場合は、救急対応が必要です。

酸化マグネシウムを長期間使用している方や高齢の方は、自覚症状がなくても、定期的な診察や血液検査が必要か医師・薬剤師に確認しましょう。

8. 「便秘茶」「ダイエット茶」を選ぶときの注意点

「自然由来」「スッキリ」などとうたう健康茶・ダイエット茶の中には、センナ、アロエ、ダイオウ、キャンドルブッシュなどの植物原料を使用した製品があります。これらの植物には、下剤作用に関係する成分が含まれる場合があります。

製品によっては、摂取量や使用方法によって下痢、腹痛などが生じる可能性があります。食品として販売されていることや、天然由来であることだけで、安全性が保証されるわけではありません。

  • 購入前に原材料表示を確認しましょう。
  • センナ、ダイオウ、アロエ、キャンドルブッシュなどが含まれる製品では、下剤作用に注意してください。
  • 妊娠中・授乳中の方、お子さん、持病のある方、薬を服用している方は、使用前に医師・薬剤師へ相談しましょう。
  • 摂取後に下痢や腹痛などの症状が出た場合は、使用を中止してください。症状が強い場合や続く場合は受診しましょう。

大腸メラノーシスとは?

大腸メラノーシスは、大腸粘膜が褐色から黒っぽく見える状態で、アントラキノン系下剤の長期使用との関連が知られています。内視鏡検査で発見されることがあります。

ただし、大腸メラノーシスが便秘の原因になるかどうかや、どの程度の期間・量で生じるかについては、個々の状況を踏まえた評価が必要です。見た目だけで腸の機能や病気の有無を判断することはできません。

便秘茶を長期間飲み続けたり、下剤作用のある製品を重ねて使用したりすることは避け、便秘が続く場合は医療機関で原因を確認しましょう。

9. 整腸剤・プロバイオティクスは便秘に役立つ?

ビフィズス菌や乳酸菌などのプロバイオティクスについては、便秘に対する効果が研究されています。しかし、効果は菌株や製品、対象となる人によって異なり、すべての製品で便秘が改善するとは限りません。

日本の便秘診療ガイドラインでは、プロバイオティクスについて、効果を一律に断定できるほどの根拠は十分ではありません。整腸剤を使用する場合も、症状や製品の特徴を踏まえて選択しましょう。

酸化マグネシウムなどの便秘薬と整腸剤を併用する場合も、併用すれば必ず効果が高まるわけではありません。複数の製品を自己判断で追加する前に、薬剤師に相談することをおすすめします。

また、サプリメントや健康食品は医薬品とは異なります。広告・記事で効果を紹介する場合は、消費者庁の機能性表示食品に関する情報や薬機法などを確認し、製品の表示範囲を超えた効能をうたわないようにしましょう。

10. 薬剤師・医療機関に相談する目安

次のような場合は、薬剤師または医療機関に相談してください。

  • 食事や排便習慣を見直しても便秘が改善しない。
  • 市販薬を使用しても改善しない、または便秘を繰り返す。
  • 市販の下剤を頻繁に使用している、使用量が増えている。
  • 新しい薬を使い始めてから便秘が悪化した。
  • 腎臓の病気がある、または高齢で酸化マグネシウムを継続使用している。
  • 血便、意図しない体重減少、便通の急な変化などがある。
  • 強い腹痛、嘔吐、腹部膨満、便やガスが出ないなどの症状がある。

医療機関では、酸化マグネシウム以外にも、便秘の原因や症状に応じて複数の治療薬が検討されます。便秘が長引く場合は、単に下剤を追加するのではなく、原因や治療方針を見直すことが大切です。

よくある質問

Q. 毎日排便がないと便秘ですか?

A. 毎日排便がなくても、苦痛や排便困難がなければ、排便回数だけで便秘と判断することはできません。便の硬さ、いきみ、残便感、腹部の不快感なども合わせて確認しましょう。

Q. 便秘薬は飲み続けると効かなくなりますか?

A. 便秘薬の種類によって注意点は異なります。刺激性下剤は、耐性や習慣性を避けるため、必要最小限の使用が基本です。長期間の使用や使用量の増加が必要になった場合は、医師・薬剤師に相談してください。

Q. 子どもや妊娠中でも市販の便秘薬を使えますか?

A. 使用できる薬剤や注意点は、年齢、妊娠週数、症状などによって異なります。大人用の便秘薬を自己判断で使用せず、医師・薬剤師に相談してください。

Q. 酸化マグネシウムは市販薬でも注意が必要ですか?

A. はい。酸化マグネシウムは高マグネシウム血症を起こす可能性があります。腎機能が低下している方、高齢の方、長期間使用する方は、特に注意が必要です。市販薬であっても、製品の添付文書を確認し、持病や服用中の薬がある場合は薬剤師に相談してください。

Q. 便秘茶は毎日飲んでも大丈夫ですか?

A. 原材料や成分によって異なります。下剤作用のある植物成分が含まれる製品もあるため、毎日飲むことが一律に安全とはいえません。便秘が続く場合は、健康茶で対処し続けるのではなく、医療機関や薬剤師に相談しましょう。

まとめ:便秘は原因に合わせた対処が大切

便秘は身近な症状ですが、排便回数だけでなく、便の硬さや排便時の症状を含めて判断することが大切です。血便、意図しない体重減少、強い腹痛や嘔吐などがある場合は、市販薬で様子を見ずに受診してください。

市販の便秘薬は種類によって作用や注意点が異なります。刺激性下剤は必要最小限の使用を基本とし、酸化マグネシウムでは高マグネシウム血症に注意しましょう。また、便秘茶やダイエット茶にも下剤作用のある成分が含まれる場合があります。

便秘を繰り返す場合や、市販薬を使用しても改善しない場合は、薬の種類や使用方法だけでなく、便秘の原因を確認することが重要です。迷ったときは、薬局の薬剤師や医療機関にご相談ください。

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参考文献・出典

免責事項

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断・治療を行うものではありません。症状や体質、服用中の薬によって適切な対応は異なります。処方薬を自己判断で中止・変更せず、医師・薬剤師にご相談ください。本記事は公開時点で確認した資料に基づいていますが、法令・ガイドライン・添付文書の改訂により情報が変更される場合があります。緊急性のある症状がある場合は、本記事の情報に頼らず、速やかに医療機関を受診してください。

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