【広告・PR表記】本記事はアフィリエイト広告を含みます。紹介する製品・サービスの選定および評価は、筆者(薬剤師)が公的資料、メーカー公式情報、医学・薬学文献などを確認したうえで独自に行っています。広告主から評価内容について指示を受けていません。
折りたたみ式ベビーカーは「都市の子育て」を支える道具
駅、バス、保育園、買い物など、都市部で乳幼児と移動するときには、階段や混雑、収納場所などさまざまな制約があります。コンパクトに折りたためるベビーカーは、こうした場面で「持ち運ぶ」「収納する」「公共交通機関に乗車する」といった具体的な動作をしやすくしてくれる心強い道具です。
ただし、ベビーカーは「軽ければ軽いほど良い」「折りたためればどれでも同じ」というものではありません。使用開始月齢、リクライニング、車輪やサスペンション、折りたたみ後のサイズ、重量、公共交通機関との相性などを総合的に考える必要があります。
この記事では薬剤師の視点から、ベビーカーの規格の考え方や、公共交通機関・保育園での実践的な選び方を解説します。さらに、ベビーカーの振動や乳幼児の乗り物酔い、育児中に起こりやすい手首の痛みと授乳中の鎮痛薬についても、客観的な根拠(エビデンス)に基づいてお伝えします。
1. ベビーカーの「A型・B型」は何が違う?

日本のベビーカーでは、製品安全協会のSG基準において「A型」「B型」という区分が設けられています。重要なのは、A型・B型は単純な重量別分類ではないという点です。
SG基準では、A型は「生後1か月または首がすわった生後4か月頃から使用でき、最長48か月までの間で使用期間を定めたもの」、B型は「おすわりができる生後7か月頃から使用でき、最長48か月までの間で使用期間を定めたもの」とされています。
| 区分 | SG基準上の使用開始時期 | 特徴 | 選ぶときのポイント |
|---|---|---|---|
| A型 | 生後1か月または首がすわった生後4か月頃から | 低月齢から使用できる設計 | 新生児期から使用するなら、対象月齢とリクライニングなどを確認 |
| B型 | 生後7か月頃から | おすわりができる時期以降を対象 | 軽量・コンパクトな製品が多いが、製品ごとの仕様を確認 |
「AB型」という呼び方は販売市場で広く使われている商品カテゴリーですが、A型・B型とは異なる独立したSG基準上の分類ではありません。また、3輪ベビーカーも車輪構成によるカテゴリーであり、A型・B型とは別の軸で考える必要があります。
ベビーカー選びでは「『A型だから重い』『B型だから必ず軽い』」と決めつけるのではなく、対象月齢、重量、折りたたみサイズ、走行性、リクライニング、収納性、安全基準への適合を製品ごとに個別に確認することが重要です。
2. 公共交通機関では「折りたたまない」が基本。ただし例外もある

国土交通省はベビーカーマークなどを通じて、公共交通機関や公共施設において、ベビーカーを安全に使用できる環境づくりを進めています。電車やバスなどでは、原則としてベビーカーを折りたたまずに利用できることが基本的な考え方です。
ただし、実際の利用条件は交通事業者や車両、混雑状況などによって異なります。例えば東京都交通局では、ベビーカーを固定する場所がすでに使用されている場合、混雑している場合、折りたたまないと乗車できない幅の広いベビーカーなどのケースでは、折りたたんでの利用を求める場合があります。
そのため、公共交通機関を頻繁に利用する家庭では、「普段は折りたたまずに使えること」と「必要なときには比較的簡単に折りたためること」の両方を備えているか確認しておくと実用的です。
3. 保育園では「園ごとのルール」を確認する
保育園の送迎にベビーカーを使う場合は、園の設備や運用ルールも重要です。ベビーカー置き場の有無や保管場所(屋外か屋内か)、折りたたみの要否、自立式の指定などは、施設によって大きく異なります。
したがって、「保育園では自立式が必須」「○cm以下でなければならない」と全国共通のルールとして捉えるのではなく、入園前または利用開始前に実際の園へ確認するのが確実です。
特に都市部では収納スペースが限られることもあるため、折りたたみ後のサイズや自立性は、購入前に確認しておくと日々の負担を軽減できます。
4. 【製品比較】CYBEX「LIBELLE」2026年モデルの特徴
コンパクトさを重視したベビーカーの代表例の一つが、CYBEX(サイベックス)の「LIBELLE(リベル)」です。
2026年モデルは同年2月6日に発売され、折りたたみ時のサイズは幅32cm・奥行20cm・高さ48cm。本体重量は6.3kg(キャノピー除く)と公表されています。
メーカーによると、2026年モデルの主な変更点は、ショッピングバスケットをシートカラーと同色にしたデザイン変更と、カラーラインナップの刷新です。
- ショッピングバスケットをシートカラーと同色に変更
- 新色「DUNE(デューン)」「CINNAMON YELLOW(シナモンイエロー)」を追加
- 全8色のラインナップ
| 項目 | LIBELLE 2026年モデル |
|---|---|
| 発売日 | 2026年2月6日 |
| 対象 | 腰のすわった生後6か月頃〜4歳頃、体重22kg以下 |
| 使用時サイズ | W520×D710×H1020mm |
| 折りたたみ時 | W320×D200×H480mm |
| 本体重量 | 6.3kg(キャノピー除く) |
| 価格 | 27,250円(税込29,975円) |
| カラー | 全8色 |
メーカーは自転車のかごへの収納や飛行機の機内持ち込みについても案内していますが、自転車のかごへの収納は自転車の種類によって異なり、航空機内への持ち込みについても航空会社ごとの規定があります。「折りたためる=必ず機内持ち込みできる」とは限らないため、旅行前には利用する航空会社へ確認してください。
2025年モデル(型落ち)との比較については、販売店によって在庫・価格・掲載スペックが異なる場合があります。旧モデルを購入する場合は、販売店の掲載情報だけで判断せず、対象月齢、重量、折りたたみサイズなどを購入前によく確認することをおすすめします。
ここからは視点を変えて、ベビーカーの利用に伴う赤ちゃんと保護者の方の身体への影響について、薬剤師の立場から解説します。
薬剤師コラム① ベビーカーの振動は赤ちゃんの脳に悪影響?

「ベビーカーの振動で、揺さぶられ症候群にならないの?」と心配する保護者も少なくないでしょう。
いわゆる揺さぶられ症候群(Shaken Baby Syndrome:SBS)は、現在では虐待性頭部外傷(Abusive Head Trauma:AHT)の一部として扱われ、乳幼児に対する激しい揺さぶりや鈍的外傷によって生じる重篤な頭部外傷です。CDCもAHTについて、violent shaking(激しい揺さぶり)および/または鈍的外傷による頭部・脳の損傷と説明しています。
つまり、ベビーカーの通常の走行によって生じる機械的振動と、AHTを同じものとして扱うことはできません。ただし、路面の状態によってベビーカーに伝わる振動の大きさが変化するのは事実です。2026年に公表された査読研究でも、舗装路よりも石畳などの粗い路面でベビーカーの振動が大きくなることが報告されています。
したがって、必要以上に「ベビーカーの振動=脳障害」と恐れる必要はありませんが、段差や粗い路面では速度を落とし、無理に走行せず、乳児の頭部や身体が大きく揺さぶられないよう注意することは大切です。
また、乳児の様子に明らかな異常がある、転落・衝突などの外傷があった、意識状態がおかしい、繰り返し嘔吐するなどの場合は、ベビーカーの振動だけで自己判断せず、速やかに医療機関へ相談してください。
薬剤師コラム② ベビーカーで乗り物酔いすることはある?
乳児の乗り物酔いは、年長児と比べると一般的ではありません。しかし、「乳児は絶対に乗り物酔いをしない」と断定することもできません。
小児を対象とした大規模調査では、1歳未満で乗り物酔いが初めて起こるケースは非常にまれでした。一方で、乗り物酔いの頻度は年齢とともに増加し、4〜13歳で高くなることが報告されています。
また、小児の専門外来を対象とした研究では、まれに乳児期にも乗り物酔いがみられることが報告されています。したがって、乳児の乗り物酔いは「まれだが、ゼロではない」と考えるのが適切です。
ベビーカーでの移動中に顔色が悪い、冷や汗が出る、機嫌が急に悪くなる、嘔吐するなどの症状が繰り返される場合は、単なる乗り物酔いと決めつけず、小児科へ相談しましょう。
薬剤師コラム③ 育児による手首の痛みとドケルバン病
産後・授乳期には、手首の親指側に痛みが生じる「ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)」がみられることがあります。
産後女性や授乳女性でドケルバン病が多いことは複数の研究で報告されています。一方で、その原因を単純に「産後のホルモンバランスの変化」だけと断定することはできません。妊娠・産後の身体的変化に加え、抱っこや授乳などの反復動作による手関節への負荷も大きく関係すると考えられています。
ベビーカーを操作するときも、手首を強く曲げた状態で長時間握り続けたり、痛みを我慢して操作したりすることは避けましょう。痛みが続く場合は、我慢せずに整形外科や手外科などで診断を受けることが大切です。
授乳中に鎮痛薬は使える?
授乳中の薬については、「母乳に移行するか」だけでなく、母乳中への移行量、乳児への影響、母体にとっての治療上の必要性などを総合的に判断します。
国立成育医療研究センターの「授乳中に安全に使用できると考えられる薬」のリストには、解熱鎮痛薬としてロキソプロフェン、ジクロフェナク、フルルビプロフェン、ケトプロフェンなどが掲載されています。
| 成分 | 授乳中の位置づけ | 注意点 |
|---|---|---|
| ロキソプロフェン | 国立成育医療研究センターのリストに掲載 | 製品ごとの用法・用量、禁忌・注意事項を確認する |
| ジクロフェナク | 同リストに掲載 | 外用剤でも添付文書上の注意事項を確認する |
| フルルビプロフェン | 同リストに掲載 | 使用する製剤の添付文書を確認する |
| ケトプロフェン | 同リストに掲載 | 光線過敏症に注意。製品の添付文書に従い、紫外線への曝露を避ける |
ここで重要なのは、「外用薬だから授乳中は必ず安全」と考えないことです。国立成育医療研究センターのリストは成分に対する評価であり、実際に使用する製品については、製剤の添付文書や使用方法を個別に確認する必要があります。
また、手首の痛みが強い場合には、鎮痛薬だけで症状を抑え続けるのではなく、装具による固定、負担となる動作の調整、必要に応じた医療機関での治療なども選択肢に入れてください。
妊娠中のNSAIDsには別の注意が必要

授乳中と妊娠中では、安全とされる薬の基準が大きく異なる点に注意が必要です。
NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)は、妊娠中には胎児への影響について特別な注意が必要です。特に妊娠後期では胎児動脈管収縮などのリスクが知られていましたが、2024年10月には、NSAIDsについて妊娠中期の使用でも胎児動脈管収縮が認められていることを踏まえた添付文書改訂が行われました。
また、NSAIDsの種類や剤形によって添付文書上の注意事項が異なります。したがって、妊娠中に市販薬・処方薬を使用する場合は、「貼り薬だから大丈夫」「少量なら問題ない」と自己判断せず、必ず医師または薬剤師に相談してください。
まとめ
折りたたみ式ベビーカーは、都市部での子育てにおける「移動」「収納」「公共交通機関の利用」を効率化できる便利な道具です。
ベビーカー選びでは「軽さ」や「折りたたみサイズ」だけを見るのではなく、対象月齢、SG基準への適合、走行性、折りたたみ後のサイズ、重量、使用する交通機関、保育園のルールまで含めて総合的に考えることが重要です。
また、ベビーカーの振動を必要以上に恐れる必要はありませんが、粗い路面や段差では速度を落とすなど、安全な使い方を心がけましょう。乳児の乗り物酔いは比較的まれですが、ゼロではありません。
育児中の手首の痛みはドケルバン病などの可能性があります。授乳中に使用できる鎮痛薬はありますが、製品ごとの注意事項もあるため、薬剤師や医師に相談しながら安全に使用することが大切です。
参考文献・出典
- 一般財団法人 製品安全協会「ベビーカーのSG基準」
- 国土交通省「ベビーカーマークについてのお知らせ」
- 国土交通省「ベビーカー利用に関するキャンペーン」
- 東京都交通局「ベビーカーでの乗車方法」
- CTP JAPAN株式会社「CYBEX(サイベックス)LIBELLE 2026年モデル発売」
- CYBEX公式オンラインストア「リベル2026年モデル」
- Centers for Disease Control and Prevention(CDC)「About Abusive Head Trauma」
- Huppert D, et al. Survey of motion sickness susceptibility in children and adolescents aged 3 months to 18 years. Journal of Neurology. 2019;266(Suppl 1):65-73.
- Severe motion sickness in infants and children. European Paediatric Neurology. 2020.
- Daglan E, et al. Risk Factors Associated With de Quervain Tenosynovitis in Postpartum Women. Hand. 2024;19(4):643-647.
- Challoumas D, et al. Management of de Quervain Tenosynovitis: A Systematic Review and Network Meta-Analysis. JAMA Network Open. 2023;6(10):e2337001.
- 国立成育医療研究センター「授乳中に安全に使用できると考えられる薬」
- 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)「シクロオキシゲナーゼ阻害作用を有するNSAIDsの使用上の注意の改訂について」(2024年10月8日)
- 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)「ケトプロフェン外用剤の使用上の注意改訂情報」
- コンビ株式会社「産まれたての頭を守る“エッグショック”」
- Vibration characterisation of strollers and cargo bicycles for transporting infants over different road surfaces. Ergonomics. 2026. DOI: 10.1080/00140139.2026.2642987.


